美容医療において、特に美白治療や顔全体のトーンアップ治療は効果の良し悪しの判断が難しいとされています。そのため、腎内科クリニック世田谷美容外来では、「CR-400®」(コニカミノルタ社製)を導入し、施術前後の皮膚の明度(明るさ、白さ)を数値で明確に示し、美白治療の効果を客観的に評価しています。
患者様に美白治療の効果を実感していただき、美白肌へのモチベーションをアップさせる目的があります。
CR-400®とは?
色彩色差計「CR-400®」は、コニカミノルタ社製の精密測定機器です。工業分野や製品管理の目的で使われる機器であり、食品や塗料、プラスチックなどの色管理に使用されています。
さまざまな素材の「色差」を精密に測定する能力を持っており、本院では、美白管理を目的として導入しており、施術前後の皮膚の変化を数値で追跡します。

CR-400®の仕組み
CR-400®の測定は、「光を当てる」→「反射光を受け取る」プロセスで行われます。測定用光源として、パルスキセノンランプが使用されます。この光が測定対象(美容外来の場合は皮膚)に照射されます。光を拡散させて当て、そこから垂直(0°)に反射してくる光を捉える方式です。この方法により、正反射光(鏡面反射光)を含む形で測定が行われます。
反射された光を受け取るのは、受光素子シリコンフォトセルで、CR-400®には6個使われています。1回の測定にかかる時間は1秒と高速。受光素子が受け取った反射光の情報は、データプロセッサ(DP-400)または接続されたPCによって計算され、客観的な数値として出力されます。
CR-400®で分かること
皮膚の明度(L値)の数値化
測定された皮膚の「明るさ」や「白さ」が、L値として数値で示されます。L値は0から100までの範囲で示されます。測定値が高値であるほど、皮膚の色が明るく白に近いことを示しています。
美白治療の効果の客観的な評価
施術前後に特定の部位(顔面5部位、頚部1ヶ所、臍部上部1~2cm 1ヶ所—合計7ヶ所)の皮膚の明度を測定し、その数値の変化を追うことで、美白治療の効果を客観的に判断できます。美白治療前後に数値を測定し、数値がどのように変化しているかを確認することで、治療の経過を追跡し、必要に応じて治療計画の調整を行うことが可能です。
※頚部と臍部上部はコントロール部位として測定します。
美容施術後の経過観察
ピコレーザーやピーリングなどの施術、ドクターズコスメや内服薬、紫外線対策を実践した結果、1年前と比較してすべての測定部位で肌が白く、明るくなっていることが数値から判明しています。患者様自身が数値で美白効果を実感できるため、美白肌へのモチベーションアップに役立ちます。
CR-400®で実際に測定した数値の変化
Wピコ(ピコフラクショナル+ピコトーニング)やピーリングなどの施術を受けた後の美白効果を計測した結果です。
L値は0〜100の数値で評価されます。数字が大きいほど皮膚の色が明るく白に近いことを示しています。コントロール部位である左頚部や臍部上部1~2cmの部位においても皮膚の明度L値の上昇がみられました。
CR-400®による皮膚明度の測定をおすすめしたい治療
CR-400®はピコレーザーやピーリングなど、美白(トーンアップ)を目指した治療で見た目の変化だけでなく、数値でも治療の記録として確認する際に測定するのがおすすめです。
※本サイトコラムでもCR-400Ⓡによる美白管理について解説しております。
コラム:腎内科クリニック世田谷 美容外来ならではの取り組み 色彩色差計“CR-400®”による“美白管理”とは?

