マンジャロとは?
マンジャロとは2型糖尿病の治療に用いられる、皮下注射薬です。世界初の グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)/グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体作動薬として2023年に販売が始まった、比較的新しい薬です。血糖値を下げる効果と、体重減少の効果などが期待できます。
操作しやすいペン型の注射器で、週1回、患者さまご自身で皮下に注射するだけなので、手間やご負担が少ないのも魅力のひとつです。

マンジャロの特徴
マンジャロは2型糖尿病の治療に使われるGIP/GLP-1受容体作動薬で、週1回皮下に注射して体内に投与します。血糖値を下げ、体重減少効果があるため、近年そのダイエット・痩身効果で話題となっています。
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インスリンの分泌を促すGIPやGLP-1と同様の働き
マンジャロは2型糖尿病の治療薬です。2型糖尿病とは、糖尿病の約9割を占める一般的なタイプで、血糖値を下げるインスリンというホルモンの分泌が減ったり、分泌されても十分に働かなかったりすることで、血糖値が慢性的に高くなる病気です。
マンジャロは2型糖尿病の治療に使われるGIP/GLP-1受容体作動薬ですが、このGIPやGLP-1とはもともと体内で分泌されているホルモンで、食事後に小腸から分泌され腸管に運ばれ、インスリンを分泌するよう働きかけます。マンジャロはGIPやGLP-1と同様な働きをすることで、さまざまな効果が期待できます。 -
顕著な体重減少と血糖値降下を導くデュアル作用
これまで糖尿病の治療には、心臓や腎臓の保護作用も明らかになり、心不全や慢性腎臓病(CKD)の治療にも積極的に使われるようになっている SGLT(Na+/グルコーストランスポーター)2阻害薬 やGLP-1受容体作動薬などが使われてきました。
特にGLP-1受容体作動薬はオゼンピックやリベルサスなどの名前で知られており、聞いたことがある方も多いはず。
マンジャロは、GLP-1だけでなく、GIPにも作用することで、GLP-1受容体作動薬よりもさらに際立った体重減少と血糖値降下が期待できます。ある臨床試験では、平均で5~10㎏の体重減少が認められたそうです。 -
持続的な効果が得られるため、週1回の注射でOK
マンジャロは、週に1回同じ曜日に皮下注射を行い投与します。週に1回の注射で済むので、毎日の投与だとつい忘れてしまう方、たびたびの皮下注射が面倒だと感じる方、お忙しい方におすすめです。
マンジャロの効果
マンジャロは、身体の中でGIP・GLP-1と同様の働きをし、食事後の血糖値が高いときだけ、インスリンの分泌を促すよう働きかけます。このGIP・GLP-1へのデュアル作用により、さまざまな効果をもたらします。
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食欲の抑制
脳の満腹中枢に働きかけて、食欲を抑えることができます。また、胃からの食べ物の排出を遅らせるので満腹感を得やすくなり、過食を防ぎます。
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血糖値を安定させる
血糖値が高いときにインスリンの分泌を促す作用があるので、血糖値が急上昇するのを防ぎます。また血糖値が安定することで空腹を感じにくくなり、過食・間食を防ぎます。
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脂肪の分解促進
GIPの働きで脂質代謝が活性化し、体内の脂肪がエネルギーとして使われるのをサポートします。そのため、体脂肪の減少や基礎代謝の向上につながります。
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体重の減少
上記のような効果があいまって、食欲をコントロールして継続的にダイエットができるだけでなく、痩せやすい体内環境が整うので、体重減少につながります。