腎内科クリニック世田谷 美容・再生医療外来 KIDNEY CLINIC SETAGAYA
コラム
美容皮膚科

シミや肝斑、美白、毛穴、美肌、ニキビ跡、クレーター治療に大活躍 ピコレーザーとは? 2025.07.18

美容整形手術の中でも美容レーザーは、メスを使わず、短時間で終了するため、比較的気軽に受けやすい施術の一つです。毎日のスキンケアではカバーしきれないシミや毛穴、たるみなど、さまざまな肌の悩みを美容レーザーによって改善したいと考える方も多いでしょう。しかし、美容レーザーには非常に多くの種類があり、それぞれが異なる特性を持っているため、ご自身の肌の状態や悩みに最適なものがどれか、その違いを理解するのが難しいと感じる方も少なくありません。

今回は、このような多様な美容レーザーの中から、主な種類とその特徴、そして治療によるメリットやデメリットについて、詳しく解説します。
この記事の監修ドクター
腎内科クリニック世田谷美容・再生医療外来 医師
松下 洋二
鳥取大学医学部卒業後、京都大学医学部形成外科入局。1995年~有名美容外科分院長を歴任し、大学附属病院、他関連病院にて形成外科、美容外科分野の研鑽を積む。2007年に都内有名美容クリニック美容診療部長に就任。現在に至る。レーザー治療、注射、糸などを組み合わせたエイジング施術が得意。
日本美容外科学会正会員/日本形成外科学会正会員/日本美容医療協会正会員/アラガン社ボトックス認定医/アラガン社ヒアルロン酸認定医

美容マシンは大きく分けて「光治療」と「レーザー治療」

美容クリニックで使用される美容マシンは、大きく分けて「光治療」と「レーザー治療」の2種類があります。どちらも光を肌に照射して肌悩みを改善する施術ですが、そのメカニズムには大きな違いがあります。その違いは、「波長」と「パルス幅(光の照射時間)」です。

波長とは、電磁波の波の長さのことで、短い波長は肌の表面近くに作用し、長い波長は肌の奥深くの深層組織に作用します。 パルス幅とは、光の照射時間のことで、短いほどピンポイントに照射でき、長いほど広範囲に作用します。

光治療(IPL)

さまざまな波長の光が組み合わさっているため、シミやそばかす、小じわ、ニキビ跡、赤みといった複数の症状を同時に改善できます。顔全体のトーンアップや肌質改善に強みがありますが、深層組織への効果は限定的です。比較的照射が穏やかで、炎症や色素沈着のリスクが低い傾向にあります。

レーザー治療

特定の単一波長の光を人工的に作り出し、増幅させて肌に照射します。短いパルス幅でピンポイントに深層組織まで作用させることができ、シミやそばかすだけでなく、深層のあざやタトゥーの除去なども可能です。周囲の正常組織へのダメージを抑えつつ、気になる部分を集中的に治療できます。

美容レーザー治療にはどのような種類がある?

美容レーザーにはさまざまな種類があり、それぞれ得意な治療や効果が異なります。肌悩みに合わせて最適なレーザーを選択することが重要です。

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)

皮膚に含まれる水分に反応し、熱エネルギーで皮膚を削り取るレーザーです。隆起したほくろやいぼ、盛り上がりのあるシミの除去に用いられ、ピンポイント照射で出血がほとんどなく、傷跡が残りにくいのが特徴です。

Qスイッチヤグレーザー

短時間に高エネルギーを照射できるレーザーで、メラニン色素に吸収される特性があります。シミ、そばかす、ほくろ、あざ、タトゥー除去など幅広い症状の治療に適しており、毛穴の引き締め効果も期待できます。

レーザートーニング

Qスイッチヤグレーザーの一種で、非常に弱いパワーで均一にレーザーを照射します。肝斑を含む色素性病変、くすみ、広範囲の薄いシミ、毛穴の開き、肌のトーンアップ、ハリ・弾力改善に効果が期待できます。

フラクショナルレーザー

レーザーを細分化し、マイクロドット状に照射することで皮膚に目に見えない小さな穴を開け、肌の再生やターンオーバーを促します。ニキビ跡、毛穴の開き、浅いシワ、肌のハリ・弾力向上に効果的です。

Qスイッチルビーレーザー

メラニン色素の吸収率が高い波長(694nm)を持つレーザーで、出力が高く、メラニン色素のみを治療するため周囲の正常な皮膚へのダメージを抑えられます。顔全体のシミやそばかす、平らなほくろを薄くすること、あざの除去に効果的です。

アレキサンドライトレーザー

メラニン色素に反応するレーザーで、シミ治療のほか、脱毛にも効果的です。色素細胞や毛包のメラニンに限定的に作用するため、周囲の皮膚へのダメージを抑えられます。

痛みやリスクを抑えて美肌へ導くピコレーザー

数あるレーザー治療の中でも、腎内科クリニック世田谷美容外来が特に力を入れているのが「ピコレーザー(エンライトンSR)」です。

ピコレーザーの特長はなんといっても1兆分の1秒という驚異的な短さです。この短いパルス幅により、熱による肌ダメージを最小限に抑えることが可能になりました。その結果、痛みが少なく、ダウンタイムも短いのが大きなメリットです。従来のレーザー治療で起こりやすかった痛み、赤み、かさぶた、炎症後色素沈着、白斑などの副作用のリスクが軽減されています。

また、高いエネルギーによるレーザー光は、衝撃波とわずかな熱作用で、ターゲットとなるメラニンやアートメイクなどの色素を細かく破壊します。さらに、衝撃波で表皮内に微細な空洞を作ることで、肌本来の再生力を引き出し、コラーゲンやエラスチンの生成を促して肌を活性化させます。これにより、毛穴の開きや小ジワを改善し、肌全体の若返り効果も期待できます。

当院で使用しているピコレーザー「エンライトンSR」は、532nmと1064nmの2種類の波長と、750psの照射時間(パルス幅)でレーザーを照射できます。治療の目的に合わせて3つの照射モードを使い分けることで、シミ・そばかすやアートメイクの除去、ニキビ跡の治療まで、幅広い肌トラブルや悩みに対応しています。

腎内科クリニック世田谷美容のピコレーザーメニューの紹介

ピンポイントでシミ・そばかすを除去【ピコスポット】

シミやそばかす、あざ、ADMなどのメラニン色素、さらには刺青・アートメイクの色素を、高出力のレーザーの衝撃波によって粉砕し、ピンポイントで除去する治療法です。従来の光治療やレーザー治療とくらべ、より短い治療時間・少ない治療回数で高い効果が期待できます。熱による周辺組織へのダメージを抑えられるため、照射時の痛みや炎症性色素沈着のリスクがほとんどなく、ダウンタイムも短めです。

広範囲のくすみや肝斑が消える【ピコトーニング(ピコジェネシス)】

エンライトンSRの波長1064nmのレーザーを、低出力で顔全体に均一に照射します。くすみや肝斑、広範囲の薄いシミ、毛穴の開きが気になる方におすすめのメニューです。

低出力レーザーを複数回に分けて照射することで、シミやくすみの原因となるメラニン色素を徐々に粉砕し、唇の薄いシミや色素沈着、黒ずみの改善にも効果が期待できます。また、これまで刺激が強く悪化させるリスクがあった肝斑に対しても、低出力で少しずつ色調を改善でき、レーザーの刺激によって肌のターンオーバーが整い毛穴の引き締め効果も期待できます。さらに、創傷治癒効果で、肌のハリや弾力を取り戻し、全体的な美肌効果を促します。

肌の奥に美容成分を届け中からハリを蘇らせる【ピコフラクショナル】

エンライトンSRのハンドピースに特殊なレンズ(MLA)を装着し、レーザー光を微細に細分化(フラクショナル化)して照射します。ニキビ跡や毛穴の開き、小ジワ、肌のハリ・ツヤの回復、肌質改善をしたい方におすすめです。

皮膚表面を傷つけずに肌の奥(真皮層)にエネルギーを届けることで、肌内部に微細な穴が作られます。これにより、肌の再生力が引き出されることで、コラーゲンやエラスチンの増生を促してニキビ跡やクレーターの凹凸がなめらかになり、肌のハリと弾力がよみがえります。また、肌のハリを取り戻すことで小ジワを目立たなくし、肌の活性化により若々しいハリとツヤのある肌へと導きます。

従来のCO2フラクショナルレーザーとは異なり、皮膚表面を傷つけないため、痛みやダウンタイムが少ないのが大きな魅力です。

相乗効果で肌悩みにアプローチする【Wピコ】

ピコレーザー(エンライトンSR)の持つ複数の照射モードを組み合わせることで、より複雑な肌悩みや広範囲の改善にアプローチするいいとこどりのメニューです。

シミと肝斑の両方に悩んでいる場合や、シミ除去と同時に肌質改善も行いたい場合などに、ピコスポットとピコトーニング、あるいはピコトーニングとピコフラクショナルを組み合わせて施術を行うことで、相乗効果により幅広い肌トラブルに対応し、より高い美肌効果を目指します。それぞれのモードが異なる肌の層や悩みに特化しているため、組み合わせることでよりパーソナライズされた治療が提供できます。

美容レーザー治療を受ける際のメリットと注意点

美容レーザー治療は、ダウンタイムも短いかほぼないので、施術の翌日からメイクや入浴が可能な場合が多く、日常生活への制約がほとんどありません。施術直後に一時的な赤みが出ることがありますが、数時間から数日で改善します。特にピコレーザーは熱による肌ダメージが少ないため、従来のレーザー治療にくらべ、痛み、赤み、かさぶたなどのリスクが軽減されます。

メスを使わないため傷跡が残る心配がほとんどなく、肌へのストレスも少ないため、体質に関わらず気軽に受けられる施術です。気になる部分にピンポイントで照射できるため、周囲の正常な細胞を傷つけることも少ないです。また、シミ、そばかす、あざ、毛穴、たるみ、ニキビ跡など、多くの肌トラブルや悩みに応じてさまざまな種類のレーザーや照射モードを使い分けられるため、幅広い肌悩みに対応可能で、効果的な治療が期待できます。

注意点とアフターケアとしては、施術後に稀に赤み、内出血、腫れ、ヒリヒリ感などが現れることがありますが、ほとんどが数日以内に改善します。一時的に色素沈着が現れることもあります。施術後は肌が敏感な状態になっているため、保湿ケアを丁寧に行い、必ず紫外線対策を実施してください。また、妊娠中、妊娠の可能性がある方、授乳中の方、日焼けをしている方、光過敏症の方などは施術を受けられません。重度の炎症や傷がある方、半年以内にプロテーゼ・金属を挿入している方も受けられない場合があります。

美容レーザー治療は医療行為であり、医師免許を持つ専門家によって行われるべきです。適切なレーザー選択と施術を行うためにも、事前のカウンセリングで医師に肌の状態や悩みを詳しく伝え、施術内容を十分にすり合わせることが非常に大切です。

腎内科クリニック世田谷美容では、お客様一人ひとりの肌の状態やお悩みに合わせて、厚生労働省認可のピコレーザー(エンライトンSR)を含む複数の美容レーザーを導入しており、経験豊富な医師が最適な治療をご提案いたします。

ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

このコラムは2025年7月18日現在の内容です。詳細はお問い合わせください。

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